講師タイトル
「ジャグリングはどこへ向かうのか?現代サーカスシーンにみる、ジャグラーたちの模索と変貌。」
講演会の趣旨
ジャグリング協会ではスポーツやアートとしてのジャグリングのみならず、ジャグリングの発展のために文化と してのジャグリングの啓蒙や普及を今後行っていきたいと考えています。あわせて現代社会の中におけるジャ グリングの立ち位置を他との関わり合いを通じて明らかにし、我々ジャグラーが進むべき方向性を見出してい きたいと思っています。そこで、ジャグリング協会としてジャグリングに関する講演会活動を開始することにしました。 年に数回の開催を予定しています。 その第一弾の試みとして、サーカス研究に造詣が深い田中様をお招きし、サーカスという場から 見たジャグリングについて語っていただきます。今回は特にジャグラーの皆様に聞いていただき たい内容でしたのでJJFの中での講演としました。次回以降はより一般の方々が聴講できるような 場にすることを検討しています。皆様の参加をお待ちしています。
講演概要
古代エジプトの壁画にもみられるように、ジャグリングが古来より行われてきたのは明らかだ。 ジャグラーの原型は、宗教儀礼に現れることもあれば、中世くらいまでは宮廷や市場で語りや音楽、アクロバットなど様々なことを行う芸人だったといわれる。 ジャグリングがそれ自体独立した「ショウ」として開花したのは、19世紀以降の近代サーカス、そしてその後のミュージックホール。 以来現在に至るまで、ジャグリングは百花繚乱の進化をみせたともいえるし、人々を惹きつけてやまない部分はずっと変わらない、ともいえる。 1980年代からのヌーヴォー・シルク、サーカス学校の流れから現れてきた、 ジェローム・トマをはじめとるす新時代のジャグラーたちは、ひたすらに「作品」として、「舞台」としてのジャグリングを探求し続けている。 日本では、今も技術を争う競技的ジャグリングが人気の一方で、最近は「表現」としてのジャグリングが支持され始めているようだ。 技術か、表現か?はたまたリアルか、バーチャルか?個人技か、集団技か? 変貌か?一時の流行か? ヨーロッパをとりまく現代サーカスシーンとその周辺で起こっているジャグラーの動きをリポート。
講師プロフィール
田中未知子
(サーカス堂ふなんびゅる代表 / フランス国立大道芸サーカス情報センター日本特派員)
2004年、北海道新聞社事業局時代に運命的にフランス現代サーカスに出逢い、
4年連続、フランスやベルギーから注目作品を招聘し、合計約2万人を動員するプロジェクトに中心的に携わる。
以来、サーカスと生きることを決意。
同社退職後フランスに渡り、2年半の取材と執筆のあと「サーカスに逢いたい~アートになったフランスサーカス」出版。
越後妻有大地の芸術祭、瀬戸内国際芸術祭でパフォーミングアート担当として働いたあと、高松にて創作サーカス発信基地「サーカス堂ふなんびゅる」を立ち上げ。
2014年に日本発の創作サーカスフェスティバルを始めるべく、地元をまきこんだ活動を展開中。
その1ページ目として、今年11月3日、香川の私鉄・高松琴平電気鉄道の仏生山工場の中で創作サーカス公演を実施する。
日時
日時:10月8日(月) 14:00~15:30
場所
スポーツ棟第1研修室(40人室)
備考
各自、筆記用具・ノートなどご持参の上、ご聴講ください。