サイトスワップ
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入門
議論
第12回
- 名称
- SSSc
- 日時
- 2013/10/13 12:00~14:00
- 場所
- 三島市民体育館大会議室
- 参加者
- 11名
概要
立谷 | Web版もしかしてサイトスワップ |
立谷 | サイトスワップを音声で読み上げる |
セバスちゃん | なんとかする |
セバスちゃん | 喋る気まぐれサイトスワッパー |
森下 | サイトスワップの結晶を作ってみた【新ジャンル:工作してみた】 |
磯部 | 動画からのサイトスワップの算出 |
yuki | Prechac |
森下 | にしのさんのサイトスワップパズル研究 |
岸 | シガーノーテーションの着想 |
Web版もしかしてサイトスワップは、昨年の広幡杯特別賞を獲得した「もしかしてサイトスワップ」をWeb上で使えるようにしたものです(現在はリンク切れ)。サイトスワップにならない英数字列に対してほんの少しの修正でサイトスワップになる文字列を導き出し、「もしかして」と示してくれます。なお、この機能は JuggleMaster の Java 版 Ver 2.1 以降、JavaScript 版 Ver 1.1.0 以降にも搭載されています。
オリジナル版の JuggleMaster はボールを投げるたびにビープ音が出てノスタルジックな楽しさがありました。Java 版 Ver 2.2 以降ではビープ音の代わりにサイトスワップを音声で読み上げる機能がつきました(JavaScript 版 Ver 1.2.0 以降にも移植されています)。リズム感が楽しい逸品となっています。合成音声ライブラリが気軽に手に入る時代だからこその機能といえましょう。マルチやシンクロでの発声はどうなるの、等の質問が出ていました。
セバスちゃんのサイトスワップエディターに新機能「なんとかする」が加わりました。適当な英数字の羅列を入力して「なんとかする」を押すと、中の人が頑張ってジャグリング可能なサイトスワップに変換してくれます。もしかしてサイトスワップとの違いはジャグリング可能になるまでどこまでも改変していくことです。
同じくセバスちゃんの、はじめからパターンを決めずに逐次生成しながらランダムにサイトスワップを作り続ける気まぐれサイトスワッパーもついに沈黙を破り、イケボな音声がつきました。聞きながら投げれたらかなりの手練れ?
「サイトスワップの結晶を作ってみた」は、今まで興味のなかった人にも視覚的にサイトスワップの数理的世界を体感してもらおうということで、サイトスワップを座標空間上に並べるときれいなパターンを作るという「サイトスワップの結晶」を実際に模型として作ってみたという発表です。材料費や工夫が発表の主な内容でした。元ネタ「サイトスワップの結晶」は SSS5 で吉野さんにより発表されました。残念ながら途中までしか完成していませんでしたが、これは完成品が待ち遠しいということで工作のアイデアや改良案が次々と出されました。
動画からのサイトスワップの算出は、画像認識や kinect といった手法を使い体の動かし方という「暗黙知」からサイトスワップという「形式知」を抽出するというコンセプトの発表です。実際に大学院で研究をしているというだけあって非常に本格的な内容でした。技術的ハードルもあるようですが、初中級者の技の習得時にそれができているかの判定が機械的にできればジャグリングの裾野を広げるのではないかと期待されています。
yuki さんの発表は、サイトスワップをもとに2人あるいはそれ以上の人数での複雑なパッシングパターンを生み出すことができる Prechac 形式の紹介です。複数人が等時間ずれながらサイトスワップをやっているときに transition number という数をサイトスワップに足し引きすると新たなパッシングパターンが生まれるというものです。左手からも投げる複雑なパターンが簡単に作れますし、テーブルパッシング(机上でボールを転がすパッシング)のパターンとしても合わせて海外では流行っているそうで、日本人にぜひ広まってほしいとのことでした。
「にしのさんのサイトスワップパズル研究」は、にしのさんが掲示板に出題したサイトスワップパズルに対する回答です。13個のサイトスワップの状態数を調べると 7 と 73 の2つは必ず通らなければならないため長さ 6 が余計に必要(合計45)で、これが最小だということを詳しく証明しました。最後に突然、333423441522531945001830690006120727116030 という謎めいた数字を黒板に書いて壇を降りました。
岸さんの発表は、シガーボックスの入れ替えを右方向への飛び越し数(例えば中抜きなら1個、外抜きなら2個)と見ることでシガーのノーテーションが作れないかというアイデアの発表でした。シガーノーテーションはまだ完全なものは報告されておらず、ぜひ研究を深めていってほしいと意見が出ました。今までに出たシガーノーテーションとその問題点などが話題に出ました。