サイトスワップ
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入門
議論
第23回
- 名称
- [SSS2025]
- 日時
- 2025/09/14 13:00~14:30
- 場所
- エア・ウォーターアリーナ松本 大会議室
- 参加者
- 6名
概要
加藤 | [This is 423 ball multiplex] |
るさ | 接続のアルゴリズム |
かなひー | すべてのバニラサイトスワップの個数は可算無限個である |
ショーン | Point |
クラタクミ | インテグラルの表記について |
かなひー | FTS ディアボロシミュレータの記述法について |
[This is 423 ball multiplex]
自己言及サイトスワップとして423ボールのパターンが示されました。
どうやって見つけたかという会場からの質問に対して、加藤さん作の サイトスワップ探索サービス を用いたら簡単との答えがありました。
接続のアルゴリズム
ジャグリングソフト発表会でも発表された、2つのサイトスワップ A と B を「いいかんじ」に接続するパターンを生成するアプリのアルゴリズムの説明でした。接続のノリ自体は無限の可能性があるなかで、A → B に接続する場合と B → A に接続する場合それぞれで A と似たもの、B と似たものを選択してくれます。シミュレータで実演すると自然な流れに見えます。
A の終了時のジャグリングの状態から、次にボールが投げ込まれるボールの順序を尊重して、そこから B への接続をはかることで似たものが生成できるそうです。
すべてのバニラサイトスワップの個数は可算無限個である
かつて [SSS17] で加藤さんが提出した問題 を解決したという報告です。サイトスワップパターンに対して一意に定まる「コスト」という非負整数による不変量を導入し、パターンの一意な分類を行なうことで番号付けを可能としました。
サイトスワップ abc... があるとき C = (a+1) + (b+1) + (c+1) ... をコストとします。するとすべてのサイトスワップでコストが計算できて、かつ
- C = 1 となるサイトスワップは 0 のみ
- C = 2 となるサイトスワップは 1 と 00 の2つ
のように、あるコストに含まれるサイトスワップの個数は必ず有限です。このためコスト順、長さ順、パターン数値の小さい順などを組み合わせることでサイトスワップを一意に並べることが可能となります。よってすべてのバニラサイトスワップは可付番であり、加算無限個であることが明らかとなりました。
Point
Point という名称の、テーブル上で行なわれるジャグリングのノーテーションについての発表でした。左右の腕がどこで何をするかを記述することにより、パターンを記述することができるという話です。
テーブルの位置に A, B, C など名前をつけ、例えば右手 R で A にあったボールを B に運ぶことは R [A B] という箱で記述します。B の場所をタッチするだけなら B と箱無しで書き、手渡しは箱が2つの手 R と L を1ビートで共有することで示します。ボールについては記述しないのが特徴的です。ボールが指定の場所になくて運べないかどうかの判定はよくわかりません。
ショーンさんは JJF2026 で Point のワークショップを行なう予定だそうです。
インテグラルの表記について
ディアボロのインテグラルという技の動きを可能な限り抽象化して、ラップ数やその変化によって分類する記法の発表でした。詳細は note で公開 されています。
この表記にもとづいてインテグラルの様子を表示するシミュレータはジャグリングソフト発表会で発表されました。
FTS ディアボロシミュレータの記述法について
内容が重いので次回以降に発表することとなりました。1本腕のサイトスワップと考えられるディアボロの技を表記するために、サイトスワップにアスタリスク * を加えたものが流通しはじめています。一方でディアボロ界には別の数値表記もあり、両者には齟齬があるという話だそうです。
サイトスワップ表記をもとにした FTS シミュレータはジャグリングソフト発表会で発表されました。